友人から鍋をもらった。遅ればせながら引越祝い、とのこと。
ル・クルーゼのストックポット。色はチェリー。
……え!?マジ?この色超好みなんですけど!
ってか、私にこんな高級品を!?
オマエ正気か!?
さすがに3行目は言わなかった。ありがたや。
我が家にそれまであった鍋は全部ニトリで買った物。料理の得意でない私がガサツに扱っても惜しくないように、だ。
そこに突如出現したル・クルーゼ。
グレーや黒の調理器具たちの中に、目を引くアメリカンチェリーの色彩。「どう見てもル・クルーゼ」なフタのライン。
存在しているだけで気が引き締まる。「良い物」の効能を身をもって知った。
でも、最初に作ったのは豚汁。
本当はポトフとかシチューとか、何か洋食を作った方がよかったのかもしれない。
ただ、家に豚汁の材料を揃えていたのだ。実家からもらった里芋を、傷む前に食べ切らなくてはならなかったのだ。
ホウロウ鍋では炒め物ができないそうなので、豚肉や根菜を炒める工程はカット。根菜を水から煮て、沸騰してから豚肉を入れることに。煮込む最中のフタの安定感が違う。
いつもよりあっさりした豚汁が出来上がった。同居人いわく「これはこれで」とのこと。
友人には改めてお礼のLINEをしよう。豚汁が美味しくできたと報告しよう。
ル・クルーゼで豚汁とは奴らしいな、と思ってもらえるだろうか。ま、どっちでもいいか。