簿記2級の試験が終わった。
会場の近くの書店やスーパーで買い物をし、同居人の運転で帰宅する途中に寄り道をした。近くを通るたび、ずっと気になっていた肉屋があったのだ。
田舎の寂れた商店街、メインストリートから一本入ったところにある肉屋。
ショーケースを覗くと、生肉はほとんどない。実質は総菜屋のようだ。
先客は中学生の男の子。唐揚げをひとパック買って、自転車にまたがり帰っていった。
私と同居人は、メンチカツをひとつずつ注文。店主であろうおじいさんは、ショーケースの中から大ぶりな肉団子をふたつ取り出し奥の調理場へ。
「あの肉団子、メンチカツのタネだったのか!」など囁きあいながら待つ我々。
しばらくたって、いい匂いのするパックが運ばれてきた。216円を支払い、車に戻る。
揚げたての温かいメンチカツの入ったパックを膝に乗せたら気分は上々。
「これはもう、飲むしかないよね」
試験の終わった解放感と、いい匂いのメンチカツの誘惑に負け、ドラッグストアに立ち寄る。金麦とポテトチップ、さらに特売につられてペヤングを購入。
帰宅してもまだメンチカツはホカホカ。むしろ猫舌の私にはちょうどよさそうだ。
夕食の時間には少し早かったが、乾杯!
ホカホカの、優しい味わいのメンチカツを頬張る。全然あくどくなく、5個くらい軽く食べられそうな感じ。
そして、金麦を飲みながら、
「これでコンビニ以外はどこも行けないね」と笑った。
酒を飲むと外出できないのは車社会ちばらきのつらいところだが、なぜか今日はそれが心地よくて、ふたりで大笑いした。
ちなみに、自己採点の結果は合格点の70点ジャスト。受かっているか落ちているか微妙なところだ。
ただ、落ちていたとしても自信を持って言える。今日は幸せな一日だった。