今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」
実家には、昭和一桁生まれの祖母がいる。
祖母はときどき不思議な言い回しをする。
そのなかのひとつ。はじめは違和感を覚えたけれど、今では私も気に入っている言い回し。
年を取ることを、大人でも子供でも一律に、
「大きくなった」
と言うのだ。
小中学生のひ孫は当然「大きくなった」。
30歳をこえた私のことも「大きくなった」。
還暦を迎えた母にも「大きくなった」。
そして80代の自分や近所のお年寄りも「大きくなった」。
そう。大人も子供も、みんな大きくなっているのだ。
祖母以外に「大きくなった」と言われなくなってから10年は過ぎた。
20歳までは大きくなって当たり前。
じゃあ、ここ最近は?人として、ちゃんと大きくなれている?
たぶん、祖母はそこまで考えて発言してはいない。
だけど私は、もっとちゃんと大きくなりたいのだ。人として。祖母の孫として。